ライトではテーマは決まっていない。
【その時に一番伝えたい事を書く】というシンプルなコンセプトを掲げている。
Webメディアというのは雑誌に似ている。ライターが各コーナーをそれぞれ担当して一冊の雑誌を作り上げていく。そしてどういうジャンルの雑誌になるのかは集められたライターによって決まる。
知的な人が集まればインテリな雰囲気のメディアになるし、天才的に馬鹿な人達が集まればトンデモないオモローなメディアになる。編集者はメディアにどういったカラーを持たせたいのかバランスを考えながらライターをチョイスして作り上げていく。
集められたライターはそれぞれの役割を自分なりに考えながら書く。その役割分担にも色々あって、人生相談、恋愛、エロ、オモロー、料理レシピなど、多岐にわたる。
ライターにはそれぞれ得意分野があるし、クライアントに求められているものがあったりもする。僕のようなツイッター発のインフルエンサーはキャラクター性が強く求められているので、その期待にしっかりと応えなくてはいけない。当たり前の事かもしれませんが、まずクライアントに安心して喜んでもらい、締切を守り編集者に喜んでもらい、そして読者にも「面白かった!」と喜んでもらう。これらをすべてクリアし続けていくことによって、また次の仕事に繋がっていく。どんな仕事でも同じ事が言えるけど、一番大切なのは、関わっている人達をどうやって喜ばすかなんですよね。
僕はライター歴はまだ2年ですが、既婚者、家族、子育て、などが多分求められていてそのリクエストに、これまでちゃんと応えてきたつもりです。しかしそういう「求められている」ことばかりを書いていたら、いずれは自分が飽きるんだろうなとライターを始めて半年くらい経った頃に気が付いた。毎週、家族に関してのコラムを原稿用紙5枚以上書き続けるなんて、普通の人間には無理です。そして自分が飽きてしまった文章はきっと誰にも読まれません。
もちろんライターのキャラクター性は大切です。何を書いたかよりも、誰が書いたかが重要だと言われるくらいに、ライターには強力な個性が必要なのは事実です。しかし自分のキャラクターに縛られて書けることが狭まってしまったら、この先も続けていくのは難しいと感じていました。
僕はその事に気付いてからは許される範囲で脱線してみたり、求められてない部分を書いたりしていました。出会った編集者が理解のある人達ばかりだったので、たまの息抜き文章を許してもらっていました。息抜き文章は正直、PV数は落ちてしまうのですが、今まで書き続ける事が出来たのはその『遊び』の部分があったからだと思っている。長い目で見てくれた編集者には感謝の気持ちしかない。
僕は今こうやってインフルエンサーとして生きているわけだが、このまま呑気に仕事を続けられるとは考えてはいない。インフルエンサー同士で飲んだりすると「ツイッターだっていつかは絶対に滅びる」と話したりするんですが、そのくらいの事は想定して生きていかなくてはいけません。今はツイッターで日々の発見や面白い事を発信し続けていますが、それを次の新しい場所を見つけてやっていかなくてはいけないのです。
常に新しい『面白い!』を発見をしながら生きていかないと自分が飽きてしまう、そして自分が飽きたら、きっと読者にもバレちゃうし、飽きられてしまう。
そのことがわかっているので、僕は前へ前へと進み続ける。
次の新しい場所を求めて、面白い事を探していくのだ。
文頭でメディアは雑誌に例える事ができると書いたが、ライトはどんな雑誌に例える事ができるのか?と思い、本屋に行ってみたのだけどいくら探しても「これだ!」という雑誌が見つからなかった。ライター達がテーマも決めずに好き勝手に書くメディアって一体どうなるのだろうか?想像がつかないからこそ面白い。今までに誰も見た事が無いような一冊の雑誌を作っていきたい。
この【ライト】を次に遊べる場所として僕は選んだ。
大人の本気の遊びをお見せしていきたい。